21MHz 移動用アンテナチューナー
ポータブルで運用するとき、仮設ダイポールなど、余り理想的といえないアンテナでオンエアしなければならないときがあります。
マンションのベランダから1/4λのワイヤを突き出したアンテナ、立ち木から地面に斜めにかけたダイポールなどで、SWRが3程になる事もざらです。hi,hi.
自動アンテナチューナーを持ち運ぶまでの余裕が無い場合のために、下のように使える手動アンテナチューナー(MTU)を作ってみました。
回路は簡単、その割にうまく働き、SWRは良く下がります。使用結果は、次の通りです。
MTU使用後
MTU無し
SWR
< 1.1
2.6
21MHzでMTUを使用した交信結果(シンガポールでの運用)
10W時 his
RST my
RST
JA5DUR/3 54
53
50W時
BV2UB
57
59
YC1VBH
579
579
HS0ZBS 529
579
4I1P
579 599
9V1GA石田さんのご協力で、100Wでもテストし、問題は起こりませんでした。
ただひとつ注意を要するのは、バリコンの耐圧です。
離調時には電圧が上がりますので、チューンをとる時は、10W以下のローパワーとする必要があります。
チューニングの後は、50Wでも100Wでも、使用中に問題はありませんでした。
ただし、許容できる電力は、アンテナによって予めテストし、異常が無いことを確認する必要があります。
特にアンテナ単体でのSWRが2.6を超える場合は、注意が必要です。
アンテナ単体でのSWRが極端に高い場合は、10W以下のローパワーで使うべきでしょう。
データ < 15m Band >
B1 1.5D2V を20mm径のフェライトコアに7回巻き
ダイポールなど平衡型アンテナ以外の場合は省略可
VC1, VC2 AMラジオ用ポリバリコン。 目標容量 : 200pF
L1 単三電池にエナメル線を14回巻き。巻き長さは25mm。
T1、T2 アンテナへ接続 (接地型アンテナの場合、T2を接地)
注:
平衡型のアンテナの場合は、下の回路図のように、B1をVC2の後ろ側に設置した方が良いでしょう。
< プチ改訂版 >
調整のためにSWR計を持ち歩かなくても良いよう、反射波計をMTUに組み込みました。
次の回路図と写真の通りです。
(何だかロボットか、ガイコツが笑っているように見える。hi.)
反射波計の指示値が最小になるよう、VC1とVC2を調整すれば、OKです。
トランスTのデータ
トロイダルコア T-50 #6 または、FT-50-61に、エナメル線を10回巻き
50Wや100Wの場合、T-68 #6 または、FT-82-61を用いる
ダイオードは必ず、コアに貫通するTXからの入力ラインに繋がる側の、コイルの端に接続して下さい。
(間違えると、進行波を測定してしまいます。)
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