同軸ケーブルで作る
430MHz 8段 コリニアアンテナの製作


1970年代、430MHzSSBで良く使っていた、20エレカーテンビームはいつしかボロボロとなり、撤去してしまっていました。
時は流れ・・・。 設備の整備を始めたのですが、このバンドにアンテナがありません。何とかしなくては・・・。
まずい事は重なるもので、新しいアンテナを上げるにもこの時、折悪しくローテーターは不調。
ローテーターに頼らない、しかしある程度ゲインのあるアンテナを上げようと思いました。

そう言えば昔、7段コリニアを使っていた局が、同じ10Wで12エレ八木などと遜色のない強い信号を送って来られていた事を思い出しました。
そや、同軸コリニアを作ろう! ちょうど使えるようになった自作のSWR計を役立てて・・・。

<430MHz 8段 コリニアアンテナ>
ネット情報を検索すると、良い記事が出ていました。かなり研究されていたようです。
これらを参考に、下図のような8段コリニアアンテナを作る事にしました。



使った同軸は、5D2Vです。
縦長の構造なので、横倒しに、それでも長いので、途中をはしょって、2段に分けて示します。
また、同軸の太さや、編線部を剝いた長さに対して、同軸の長さは、うんと短く表現されています。

左下、送信機からは、スリーブの右端、第1段エレメントの左端に給電されます。この2つがアンテナの始まりで、第1段の先に第2段、その先に第3段・・・と接続されて、第8段に至ります。

第1段と第8段は、同軸の電気的長さで1/4波長、その他の段(基本エレメントとします)は、同じく1/2波長です。下の図のようです。



同軸の短縮率を0.68とし、430MHzで同軸の電気的長さが1/2波長となる寸法を、237mmとしました。
λ/4は、その1/2長です。
これらは、同軸編線の端から端までの長さです。

接続は、給電点の芯線を第1段の編線、編線を第1段の芯線に、その芯線を第2段の編線に、編線を芯線に・・・とつなぎ、8段目の出口で芯線と編線を最短距離でつなぎます。
その上で、トップエレメントを繋ぎます。トップエレメントは銅線ですが、これを懸架に便利なように、ループにしました。

<製 作>
材料を準備した状況と、接続した状況が、下の写真です。
エレメントの接続後は、そこを融着テープで巻き、水の浸入や、金属部分の酸化を防ぎます。

  

エレメントの接続は、極力短い距離とし、しかし編線同士が接触したりしないように注意しました。

スタブは、当初λ/4同軸長で作り、少しずつ切って、調整する事にします。

スリーブとスタブの取りつけ部は、下の写真のようです。スタブは調整後の長さになっています。
スリーブは、同軸編線を使って作りました。
またスリーブの下には、同相電流阻止用のフェライトコアを2個入れました。



<調 整>
まず屋内で、階段の上から逆さまに吊るし、スタブを調整しました。

ハンディ機とSWR計を用いて、スタブを切り詰めてSWRが下がるところを探しました。
スタブの長さは5cm程でした。
調整が終わった後、給電点からスリーブ下部まで、融着テープで巻きました。

430MHzでのSWRは、室内テストで1.15、下記のケーシングに入れて上架した状態で、1.19でした。

<ケーシング>
室内や屋根の上でテストを済ませたアンテナ、どこへ吊るすかと考えたのですが、塩ビのパイプをケーシングにして、その中に吊るす事にしました。

ケーシングの図面

ケーシングの組み立てには接着剤を使わず、分解しやすいよう、差し込みだけで組み立てました。
ケーシング上部には、かんぬきのようにベーク棒を差し込めるようにし(その部分は、キャップで押さえる)、ベーク棒をトップエレメントのループに通してアンテナ本体を吊り下げられるようにします。

コネクターはケーブル直結のメス型を、下の写真のようなY分岐から斜めに取り出すようにし、先の短管を外して、送信機からの給電線に繋ぐようにしました。



屋根に設置した状態が、冒頭の写真のようです。
私にとりアンテナでは約20年ぶり、コリニアアンテナとしては初めての製作となりました。

<使ってみて>
SSBとFMで使用しましたが、概ね期待通りの送受信ができました。
アンテナを回す必要が無いので、楽です。^^)  ラウンドQSOには特に便利です。

その後上架した10エレメント八木とスイッチで切り替えて使っていますが、多くの場合ひけをとりません。ただ、明らかに八木の方が信号が強い場合はありました。
八木の方が給電点の地上高が4m程高く、コリニアのすぐ近くにHFのアンテナ等の障害物がある事が影響しているのかもしれません。

<補 足>
今回参照した記事の情報元からは、設計方針がノンラジアル、同軸芯線と編線が平衡な設計になっており、スリーブ(私にとりラジアルの代わり)その他の不平衡の金属物を外側に取りつけると、都市ノイズが混入するとのご指摘を頂きました。

ノンラジアル型への改造・実験等、やりやすいようにケーシングを作りましたが、私のコリニア1号機への愛着もあり、また何より現状で十分便利に使えるので、まだそのままです。^^;)




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