同軸ケーブルで作る
430MHz 5段 コリニアアンテナ


昔430MHzSSBで使っていたカーテンビームの代わりに、8段の同軸コリニアアンテナを上げたのですが、張り替えた7MHzのダイポールとニアミス状態になりました。こりゃ、いかん!

やむを得ず、8段を5段に改造する事にしました。
改造にあたり、8段の時に装備していたラジアル代わりのスリーブ(1/4λ長)と、同相電流阻止用のEMIコア、またトップエレメントを撤去した場合のローカルノイズの変化も確認する事にしました。

測定にはトランシーバーの他に、NanoVNAを用いました。

<430MHz 8段 コリニアアンテナのマイナーチェンジから>
先に上架していた8段コリニアは、下図のようなものです。 使った同軸は、5D2Vです。
スタブの横には、スリーブ(1/4λ長)、第8段エレメントの先には、トップエレメントがあります。また、送信機行きの同軸には、EMIコアが嵌めてありました。
これらは、都市ノイズの混入の原因になるとのアドバイスがあったので、取り外してみました。
マッチングに影響は無かったので、スタブはそのままです。
ノイズに変化はありませんでした。

(そう言えばここしばらくのうちに、隣と筋向いにあった工場が姿を消し、代わりにソーラーパネルを乗せた家が多数出現したせいか、ノイズレベル自体が上ったように思えます。hi.)




第1段と第8段は、同軸の電気的長さで1/4波長、その他の段(基本エレメントとします)は、同じく1/2波長です。下の図のようです。



同軸の短縮率を0.68とし、430MHzで同軸の電気的長さが1/2波長となる寸法を、237mmとしました。
λ/4は、その1/2長です。
これらは、同軸編線の端から端までの長さです。

<5段コリニアへの改造>
スリーブ(1/4λ長)と、同相電流阻止用のEMIコアは、撤去してもノイズにもマッチングにも変化が無かったので、撤去のままとしました。
改造の5段コリニアは、下の図のようです。



再終の第5段は、先端ショートのλ/4をやめ、先端オープンのλ/2のエレメントとしました。(λ/2エレメントの基本長さは変わりません。)
この方がオーソドックスで、少しなりと長さが稼げると思ったからです(やはり欲張り!)。

エレメントの接続は、極力短い距離とし、しかし編線同士が接触したりしないように注意しました。
スタブは、当初λ/4同軸長で作り、少しずつ切って、調整する事にします。

<調 整>
まず屋内で、階段の上から逆さまに吊るし、スタブを調整しました。
430MHzから440MHzまでのSWRとリアクタンスを測定しながら、スタブを切り詰めてSWRが下がるところを探しました。

写真は、NanoVNAで測定中の画面です。1のマーカー(逆三角)が共振周波数を示します。
吊り下げたエレメントがゆらゆら揺れると、曲線もゆらゆらと揺れます。hi. 壁の影響を受けているのかもしれません。



写真  5段コリニアの室内測定

室内測定では、共振点(リアクタンスを示す緑の線が、中央(0)をよぎる)が435MHz付近となり、そこでのSWRが最小、1.02となりました。
スタブの長さは6.5cm程でした。
調整が終わった後、各接続部と同軸の切断部を、融着テープで巻きました。

(実は、第5段のエレメントを8段コリニアの時のトップエレメントに似た、λ/2程のワイヤー(短縮率0.95)にしてみたのですが、なぜか共振点が現れなかったり高くなってしまいました。結果、組立図に示すような同軸エレメントにしました。hi.)

<ケーシング>
テスト後の同軸エレメントは、塩ビのパイプをケーシングにして(8段の時より上部を切り縮めました)、その中に吊るしました。

ケーシングの図面

ケーシングの上部キャップとY型分岐の出側には接着剤を使わず、エレメントの入れ替えやコネクタの着脱がしやすいよう、差し込みだけで組み立てました。
ケーシング上部には、かんぬきのようにベーク棒を差し込めるようにし(その部分は、キャップで押さえる)、エレメントの上部をビヒールひもで縛って、ベーク棒からつるしました。

コネクターはケーブル直結のメス型を、下の写真のようなY分岐から斜めに取り出すようにし、先の短管を外して、送信機からの給電線に繋ぐようにしました。



屋根に設置した状態が、冒頭の写真のようです。
8段の時より短くなった分、風に強くなったかな??

上架後のSWR等測定の結果、共振周波数は432MHz付近、その周波数でのSWRは1.03となりました。
室内と、ほぼ自由な空間では、結果に違いがありますね。

430MHzでは1.11、440MHzでも1.64で、極端に高くなることはありませんでした。



写真  上架後の測定結果

<使ってみて>
アンテナを回す必要が無いので、楽です。^^)  ラウンドQSOには特に便利です。
共振周波数は低めですが、私は主にSSBとCWで運用するのでちょうど良い所です。

10エレメント八木とスイッチで切り替えて使っています。ビームを向けた八木の方が強い場合は多いですが、このアンテナで聞こえた局が八木を向けても聞こえない事もあり、意外な方角からの反射波もとれて面白いものです。



アンテナの製作へ

Home Page