再び144MHz アップバーターの改造
パワーアンプの移植

<再び144MHzアップバーター>
前回、スプリアス対策を行ったアップバーター、昨年製作したウィーンブリッジ式のツートーン発振器を用いて、送信部の歪みの状況を見ようと、ラックから再び降ろしました。

ツートーンを入れてみると案の定、あまり良くないスペクトルでした。
どうやら、初めて測定するデータというものは、大概あまり良くないようです(四六のガマが居た事もあったなぁ。hi)。

レベル配分、バイアス電流、トランジスタ、結合方法、増幅段数などなど、思いつくトライアルを次から次へとやってみて、ある程度改善しました。トライアルの途中、ドライブ段のトランジスタを1個飛ばし、予備を含めて2個購入しました。hi.

トライアルの途中、IF(50MHz)用ローパスの配置が変わったら、ドライバユニット出で、目的信号の6MHz下に、見慣れない近接スプリアスが出現。何だ、これは?!
もぐらたたきのような気分になりました。^^;)

IFの周波数を上げると、その2倍の偏差でスプリアスの周波数が下がります。
よく考えて、次のような事であると思われました。

50MHz×2-94MHz(局発)=6MHz
これが、目的波の144MHzを変調していた。

ミキサーの動作レベルを変えたり、50MHzのLPFを2個シリーズにするなど、色々トライアルしましたが、効果がありません。

シャックで偶然見つけたシンワの145MHz用BPFの蓋が外されていた(誰に?)ので、よく見ると、直列共振のノッチフィルターが複数入っていました。
ハハーンと思い、ちょっと真似して直列共振を1個だけDRVの出に入れてみると、上記近接のスプリアスを10dB近く押さえることが出来ました。ちょっとだけ良い気分に。


<パワーアンプの移植>
前回、パワーユニットをTS-700の物に取り換えたのですが、所定の17Vをかけられないので、出力が5~6Wしか出ませんでした。
これを、電源電圧が13.8VのTS-770のパワーユニットに取り換えました。 ← 安直!

Maxで14Wが得られ、13.8Vとは言え所定の電圧がかけられたためか、歪みも少し改善しました。

高調波は、内蔵のLPFのままではなぜか、-60dBギリギリでした。
そこで、ユニット出口に2段π型(今度は、50Ω定K型で計算しました)LPFを追加、-65dB以下に出来ました。

下は、アップバーター出力のスプリアス測定結果と、2段π型LPFの周波数特性

  


<リニア供給用パワーダウン>
真空管式リニアアンプへの供給電力は約3Wで良いので、パワーダウン用にスイッチを設けていました。
これは、ドライバ段の供給電圧を12Vから5Vに替えるものでしたが(バイアス電源は別)、歪みが増えることが判りました。
(パワーダウンすると、ひずみが増える?!)

これはまずいので、IFのアッテネーターに変更しました。
これで、パワーダウンしたら歪みが少し改善するようになりました。

パネルも親機に合わせてグリーンに再塗装して、気分が一新しました。 ← 単純

下の写真は、改造後のアップバーターと、π型2段LPF(シールドカバーをかけてリアパネルに取付けた)

  






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