HFハンディ機に、軽量の短縮アンテナを!
21MHz トップロード型 ホイップアンテナの製作
ピコ6を買った時、短いヘリカルホイップアンテナが付属していたのですが、その後に買ったピコ15には付いていませんでした。
ハンディ機ですから、ピコ15でも歩きながらオンエアしたい・・・。
通常は短くしておけるように、ロッドアンテナにローディングコイルを用いたものを考えました。
<トップローディング方式>
手許のロッドアンテナは約1m長のものでした。
21MHzの1/4波長は3.5m程ですから、このアンテナに波を乗せるには、その70%程を短縮しなければなりません。^^;)
大幅な短縮だからこそ、給電点に近い電流腹にローディングコイルを入れたくはありません。
そこで、ボトムローディングやセンターローディングではなく、先端に近い場所にコイルを入れる、トップローディングに決めました。
作ってみましたが、なかなかSWRが下がりませんでした。そこで・・・
<キャパシティハット型>
当時遠方へ単身赴任中だったのですが、やはり単身赴任されていたJA4の某OMが、アンテナアナライザーをお持ちと聞き、日曜日にアンテナを持って押しかけました。hi.
なかなかうまく同調してくれず、OMのアドバイスは、
「センターローディングにしたら?」、「トップローディングにするなら、キャパシティハットを付けたら?」と。
試しにローディングコイルの先に、適当な十文字の形でキャパシティハットを付けてみました。
測ってみると、レジスタンスは10Ω程と非常に低かったのですが、リアクタンスは小さな値でした。
「これは、4:1トランスでステップダウンしよう!」
トロイダルコアを使って伝送線路トランスを作り、アンテナの付け根に入れてみました。
一発で、SWRが値の出る範囲に! しかしチューンはクリチカルでした。
ローディングコイルの巻き数をトライアルし、少し短くしたところで、SWRも1.2程になりました。
回路(?)と、マッチング部とローディング部を開けた写真(ロッドアンテナは、たたんでいます)、下のようです。
4:1トランスのマッチング部と、先端のコイルは、フィルムケースに納めます。
アンテナを伸ばし、キャパシティハットを展開した状態は、下の写真のようです。
かなり極端な短縮アンテナですから、飛びに期待はできませんが、
ピコ15(0.3W)を使い、地上で歩きながらのテストでは、数km離れたモービル局と交信できました。
山などで使えば、もっと良い結果が出るでしょう。
<ピッグテール(?)型>
ハンディ機を使いながら歩いていると、どうしても目立ちます。そのアンテナの先にキャパシティハットが付いていると、さらに異様に思えるのは、私だけではないでしょう。
やはり、キャパシティハットはやめたい。
元の考えのように、ローディングコイルの先は、短いワイヤ1本だけにしたい・・・。 と、思いつつ時が流れました。
「実現にはアンテナアナライザーがまた必要」と思っていたのですが、その後、グラフィックディスプレイ付きの、超小型のアナライザー、NanoVNAを入手しました。
(「144MHz 4エレ 八木アンテナの製作」をご参照ください。)
これを使ってやってみよう!
先端のワイヤは、あり合わせのビニール線です。伸ばしてもすぐに少し垂れ下がりますので、云わばPig Tail(豚の尻尾)です。hi.
回路図(?)と写真、下のようです。
今度は、トランスの使い方が前と異なります。
ローディングコイルは、巻き直しました。ボビンは、スティック糊のケース(洗いました)です。hi.
調整はクリチカルで、最後は、巻き長をちょっとずつ変えました。
室内でまずトライアル。テストして、良ければ屋根の上へ。これを数回繰り返しました。
調整後には、巻線をグルーガンで数か所ボビンに固定しました。
NanoVNAでの測定結果、下のようです。
SWRは1.07、リアクタンスは-1Ω以内でした。
アンテナを伸ばした状態は、冒頭の写真の通りです。 何だか、これもジョークプロジェクトみたいですね。hi.
それでもこれで、長年の懸案が解決。 どこか高い所へ行こうかな。
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