V・UHFのオンエアモニター
PLL VFOを使って、144、430MHzをモニターする
<きっかけ>
430MHzの古いトランシーバーに、もっと古いタクシー機のマイクを改造して繋ぎ、SSBで友人に音を聞いてもらったところ、歪んだ音質とのレポートを貰いました。
(これはまずかった! マイクのエレメントが不良と判明し、交換しました。)
HFと50MHz用にはオンエアモニターがあるので良いのですが、144や430MHzにはありませんでした。
やはりこれらバンドでも、まずモニターはしたい!
簡単なクリコンを作って、28MHzに落として受信しようか、いや、DSPの簡単な受信機を捜そうかと考えているうち、今のオンエアモニターに、昨年試した Si5351のPLLVFOを繋ぐことを思いつきました。
<Si5351のPLLVFO>
Si5351は、Silicon LabsのワンチップPLL ICで、kHzから200MHzまで発振させられるものです。
これをPICマイコンでコントロールし、1MHzから240MHzまで出力できるVFOのキットを、JK1XKP貝原さんが頒布されています。
(リンクはこちら)
私も頒布して頂いてテストし、250MHz付近まで発振する事を確認していました。
<オンエアモニターでのテスト>
周波数範囲が広く、144MHzは問題なく、50MHzやHFもWARCバンドを含めてカバーが出来そうです。
430MHzは、215MHzの高調波を使ってモニターしようともくろみました。
思いついたら、すぐテスト。
VFOユニットは、下の写真のように、ボードの上にディスプレイが直接乗っかる、コンパクト設計です。
ユニットの出力は、HF・50MHzで10dBm程、144MHzで約8dBm、215MHzで約6dBmでした。
この出力を、オンエアモニター(リンクはこちら)のDC検波回路に直結し、144MHzで自局電波を聞いてみました。
バッチリモニターできました。
50MHzでも同様です。
215MHzを発振させ、430MHz(約5WのSSB)をモニターすると、さすがに音量が小さく聞こえました。それでも、モニターは可能でした。
オンエアモニター本体は、外部VFOに切替えれば、検波回路に直接接続されるよう、また、430MHzでの音量確保のため、若干の改造を行いました。
(回路図は、改造後のものに差し替えています。)
<オンエアモニター用のVFOに>
ユニットが小さいく、極力小さいケースに納めたかったので、タカチのYM-130に組込みました。
下の写真は、オンエアモニターに繋いだところです。
改めてモニターして正常動作を確認し、完成としました。
なお、当VFOユニットには、バンド、周波数ステップの切替えスイッチの他、周波数メモリーのスイッチがあります。
メモリーしておけば、次の起動時に便利です。
(144、215MHzの場合は、メモリー周波数での起動時に発振出力の設定が変わりました。貝原さんに相談し、変わらないように制御用PICマイコンのプログラムを小変更しました。)
<あとがき>
V・UHFでの自局電波をモニターするという、所期の目的は、何とか達成しました。
広範囲のVFOが使えるのであれば、VFOの中に検波回路を組み込んだ方が良いかも、と思いましたが、オシレーター単体としての利用も可能と考え、独立の形としました。 ←どんな利用? (まあ、まあ)
それから、このオンエアモニターは、FMのモニターには使えません。hi.
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