ジョークプロジェクト

再び、SDカードプレーヤーを使った、
Music Player の製作




<CQマシーンに味をしめ・・・>

30年ほど前にキットを使って作っていた、上のような電子オルゴールがひょっこり出て来ました。
曲目はローレライと、もう一曲のみ。3回繰り返して聞くと、スイッチを切りたくなります。

処分しようかと思ったのですが、ちょっと待てよ、CQマシーンで使ったSDプレーヤーユニットの、DFPLminiを使えば、これを小さなジュークボックスに出来るのではないか・・・。

CQマシーンの製作はこちら

そこで試しに、先に製作したCQマシーンに、適当に選んだMP3形式のポップスの曲をいくつか入れたSDを差し込むと、見事に次々に再生されました(インターバルは最小設定)。送信機との接続は外しました。hi.

DFPLminiを再度購入し、電子オルゴールをMusic Playerに組み替える事にしました。

<製作の方針>
ジョークプロジェクト、しかも家電製品として出回っているMP3プレーヤーを作るのですから、お金をかけていてはシャレになりません。
電子オルゴールの部品、手持ち、ジャンクの部品を極力使う事にします。

ケースとスピーカー、電源スイッチと、ケース内に入れていたスナップスイッチ(無造作にレバーを切り縮めていた)も、文句なしに再利用します。
基板も蛇の目の再利用品を最小限の大きさにカットし、ケースに詰め込みました。hi.

装置の構成としては、次のように考えました。
① 外部電源を使うが、外でも使えるよう電池内蔵とする。
② 100の単位で曲を入れるので、せめて再生順序を、正、逆と切り替えられるようにする。
③ CQマシーン同様にPICマイコンで制御する。
④ 早送りに代えて、プッシュスイッチによりスキップ出来るようにする。
⑤ DFPLの超簡単使いのため、再生を途中で止められません。
   代わりに、次の再生に入らず、中断出来るようにする。

回路図、手書きで少々見づらいですが、添付します。



電源スイッチのほか、2つのスナップスイッチと、一つのプッシュスイッチを用いて、操作します。
SW1   再生順(正/逆)の切り替え
SW2   ONにすると、今の曲の再生が終わった時、次の曲に入らず、中断する
      OFFにすると、次の曲から再生を再開する。
PSW   押すと、今の曲の再生をスキップする。

電源電圧は、5Vを超えてはならず、また電池(単4×3本)でも動作しなければならないので、4.5~5Vとします。
AVRを入れると電池の場合に電圧が下がりすぎるので、外部電源も直結にしました。
(CQマシーンの時のように2回路の電源スイッチとAVRを使えば、外部電源は好きな電圧が使えます。)

再生順(正/逆)それぞれの起動のため、PICのRA3、RA4から、DFPLのIO2、IO1へつなぐラインに、MOSFETの2N7000が入っています。
最初は負論理で直結していたのですが、なぜかIO1、IO2の両方をつなぐと、それらの切り替えが出来ませんでした。
何がまずいのかと色々トライアルし、結局ON抵抗の少ないこの方法に落ち着きました。
そのために、ソフトも負論理を正論理に書き換えました。
(この問題には少し手こずり、ジョークプロジェクトが余り笑えなくなりました。hi.)

再生中断は最初、下図朱書きのようなアナログ式(再生完了の信号を、力づく?でショートする)にしていたのですが、中断中にDFPLボード上のBUSYランプが点灯したままになりました。
これを避けるため結局、上の回路図のようなRB6の変化割込みを用いたデジタル式に変更しました。hi.




<製作と使い勝手>
基板は、マイクロSDが着脱出来る向きに取りつけます。
色々考えた結果、ケースの下面に取りつけます。そのため、基板上がかなり窮屈になりました。
DFPLは基板に直付けしましたが、PICマイコンにはソケットを用います(この調達のため、日本橋へ・・・)。

組み替えに伴い不要になった穴は、エポキシのたらし込みか、多角形板のたたき込みにより塞ぎました。

最初、スイッチは再生順の切り替えのみ、その他はVRだけにしていたのですが、やはりスキップや再生中断も必要と感じたためスイッチを二つ増やしました。
おかげで、ケース上面は、微妙な配置に・・・。^ ^;)

ジャンクのPSWは接触不良気味だったので、ボタンのネックの部分に接点洗浄剤を吹き付け、少し改善しました。

電源回路に470μFがついていますが、これが無いと、電源コネクタの抜き差しでDFPLがリセットされて最初の曲に戻ってしまいました。これでも、コネクタをゆっくり差し込むとリセットされます。

出来上がった装置の外観と、再生中の内部の様子が下の写真です。

  


<使ってみて>
このサイズに小さなスピーカー、音響設計も何もないケースですから、音質は問えません。hi.
しかし、新たにかかったコストは500円ほどで、初期の目標は達成したと言えるでしょう。
(市販品の価格と性能は、考えない事にします。^ ^;)

トライアルの甲斐あって、正逆の再生切り替えは間違いなくでき、スキップや再生中断も便利です。
SDへの曲の収録は、フォルダー単位であっても、そのフォルダーごとに再生していきます。

2、3日で出来るつもりのジョークプロジェクトが、1週間かかってしまいましたが、持ち運びでき、好きな音楽がたくさん聴けるので、結構楽しく使えそうです。



                     前のページへ

                     Home Page