新スプリアス規格への対応記

スプリアス規制が強化され、それまでに免許された送信機が、平成34年12月以降は、そのままでは使えなくなるという事に、気がついたのが、平成28年の10月でした。(遅い!)

自作機はどうすればよいのか? 古いトランシーバーはどうしたらよいのか?
500Wの免許を受けたリニアアンプは、古いトランシーバーに繋がっている。500Wの免許は、平成34年以降、空文化してしまうのか??? → えらいこっちゃ!


リニアアンプ本体のスプリアス対策の経過はこちら、 → HFリニアンプのスプリアス対策へ


これらに関して、急いでネット情報を集め、TSS、JARD、複数の総合通信局にも電話で問合せました。
その結果、リグの種類に応じて、次のように対応しました。

ご参考になれば、幸いです。

1.JARDの、新スプリアス規制対応機種リストに記載のあるトランシーバー
これは、JARDの保証認定で、新スプリアス適応機として、免許されます。TSSでも、同様です。
ウチにも幸い、この種のリグが複数ありましたので、これらは保証認定で申請し直しました。(取替え等)

2.自作、及び、自作アップバーター/リニアアンプを接続する、送信機/トランシーバー
現在のリグ、これから自作するリグとも、自らスプリアスを測定し、チェックできるよう、一番安価なスペアナを購入しました。hi.
その結果を見て、必要に応じて改造も行って、新スプリアス規格適応として、保証認定を申請しました。
適応が難しいと思われ、申請や使用を諦めたものもあります。

TSSの場合、書類審査で対応してもらえるので、適切な設計内容とご確認の上、保証認定をもらえました。
(電話での問合せやご指導も、頂きました。)
スプリアス測定の要求は、ありませんでした。

3.前記1項のリストに無いトランシーバー、及び改造でスペックを変えたもの
自作の場合と同様に扱いました。
今回、フィルター増強などの改造を行ったものもあります。
一部のバンドの使用を諦めたものもありました。

やはり、TSSに保証認定願いを出しました。
認定願い提出の際に、改造の内容と結果、出力変更についてはその実測結果等を記載した書類を添付しました。
(事前に、電話で相談させて頂きました。)

4.200Wを超える設備
これが、一番の問題でした。
落成検査を受けた設備が使えなくなるのは、大ショックですし、改めて変更検査を受けるのも難儀です。

ネット情報、問合せ結果に基づき、次のようにステップワイズで、
 まず、新スプリアス規格対応のトランシーバーを、新設か取替え等で申請(届出)して免許を頂き、
 その次に、そのトランシーバーを、既存のリニアアンプや、新しいリニアアンプに切替えて繋ぐ変更届を総通へ提出
という方式で、望む構成での免許を頂きました。

① 従来の状況 (以下、全て固定局についてです。)
   真空管式のHFトランシーバーに、50MHzアップバーターと、HFリニアアンプを繋ぎ、HF21MHzまで500W
   (WARCバンド無し)、 28、50MHzで50Wの免許。
   これが第一送信機で、他に送信機はなし。

② 第一段階の変更申請
   第二送信機として、技術基準適合の新しいHF+50MHzの100W機を新設。(これだけなら変更届で済む)
   (新スプリアス規格への対応用ですが、既存設備の老朽化への備えとも考え、思い切って購入しました。hi.)

   第三送信機として、新スプリアス対応機種の、HF~430MHzの50W機+28,50MHzの200Wリニアアンプを新設。
   (この50W機には、移動局用の手持ちを転用。)

   リニアが改造機なので、上記全部について、TSSへ保証願いを提出。 → 認定され、後日免許が届きました。
   (改造記は、「改造、修理のお話」にリンクがあります。)

③ 第二送信機の変更届
   第二送信機から、第一送信機の既設500Wリニアアンプ(28、WARCバンド除く)に切替えて繋ぐ、新しい接続と、
   第二送信機から、第三送信機の新しい28、50MHz用200Wリニアアンプに切替て繋ぐ接続を
   追加する変更届を、総合通信局へ提出した。

   この変更については、総通局と若干の電話相談があり、簡単な書類を追提出して、OKとなりました。

④ 第一送信機の従来のトランシーバーと50MHzアップバーターを撤去の届(廃止した)。
   これらは、落成検査に合格した殊勲の装置ですが、ついにサヨナラになりました。これまで、ありがとう。
   この撤去について、総通局と若干の電話相談をしました。

   第三送信機の50Wトランシーバーも撤去。 → 移動局で改めて申請。

   この時点で、送信機は第二送信機だけ、リニアは、従来の500Wリニアと、28,50MHzの200Wリニアだけに。

⑤ 撤去された第一送信機の代りに、新スプリアス対応機種の100WHF機を、第一送信機として新設の申請。
   移動局で50Wとして免許されていましたが、スイッチで100Wに切替え(時代が判る)、固定局に移しました。
   今度は、JARDに保証願いを提出。  → 認定され、後日免許が届きました。

⑥ 第一送信機を、既設の500Wリニアアンプと、前記200Wリニアアンプに切り替えて繋ぐ変更届。
   ④の届の時に、電話相談しており、質疑なくOKとなりました。

<結果>
以上により、HFの500Wリニアアンプは、いずれも新スプリアス規格対応の、技適機の新しいエキサイターと、手持ちで保証認定のエキサイターの2台に繋がり、
28、50MHz用の200Wリニアアンプも、同様にこれら2台のエキサイターに繋がる形で免許となりました。

<注意点>
前記の②と③を一回で変更申請すると、変更検査が必要になると、複数の問合せ先に言われました。
⑤と⑥も同様と思います。

<後日談>
その後、新スプリアス規格対応のリストに無いトランシーバーで、測定の上、出力増大改造した50MHzトランシーバーを保証認定で増設し、上記200Wリニアアンプに、さらに接続する、変更が終わりました。

複数の200W以下の送信機が、どちらか一方または互いのリニアアンプやアップバーターを共有する接続を行いたい場合、そのような送信機系統図を添付すれば、TSSで保証認定を受けられました。
(工事設計書には、共有する部分を、両方の送信機の欄に書き込む)
これら複数の送信機が、どちらも新設の場合でも、一回で保証認定可能の由でした。(この事を知らず、移動局の保証認定は、1回余計に申請しました。hi.)

<今も判らない点>
②の申請の時、第二送信機として、新規の技適機ではなく、⑤の保証認定機を用いていたら、③の変更届が受け入れられていたかは、判りません。

また、②の申請の時、第三送信機を申請せずに、技適機に200Wリニアを繋いだ形で、保証認定を受けていたら、この技適機を500Wリニアに接続する変更届が受け入れられていたか、これも判りません。

これらは、新規にリグを購入せずに済ます、或は変更申請の回数を減らす考えですが、いずれもやめ、安全策をとりました。

<対応を終えて>
移動局も同時並行で申請を進めました。
途中で思いついた申請もあり、最初の申請から、全部の変更が終了するまで、固定局・移動局の合計で約10回の変更申請/届を提出し、8か月の期間を要しました。
それでも、何とか新規制に対応でき、すっきりした気分です。 
良かったぁ~。

丁寧に対応いただいた総通局さん、多くの相談に乗って、アドバイスをくれたTSSさん、迅速に対応してくれたJARDさん、ありがとうございました!

<後日談2>
その後、新スプリアス規格に応じて、当規格の施行以前のリニアアンプの扱いに関する動きが始まっていると耳に挟みました。お手柔らかにお願いしたいところですが、遅まきながらリニアのスプリアスを再確認する必要を感じ、対策を行いました。



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