以前の4チャンネル・8チャンネルのCWレコーダー・エレバグキーを機能増強出来る!
エレバグモードの符号をそのまま8チャンネルメモリーに記録/再生!
パドルやスイッチのノイズに強くなった
エレバグキー8B21型

エレバグキーの信号を、エレバグのままに、また字間、語間のスペースもそのままにメッセージメモリーに記録/再生出来て、複式キーやバグキーの信号まで記録/再生できるCWレコーダーでは、2004年のCQ誌への発表後、多くの反響やPICマイコンの提供依頼がありました。
CWレコーダーはその後メッセージメモリーを4チャンネルから8チャンネルに増強しましたが、今回さらに機能upしました。8B21型です。
・動作モードは、アイアンビック、ノーマル(ULTIMATIC)、エレバグ、複式の4種類
・メッセージメモリーは、上記全モード対応の8チャンネルで、字間、語間のスペースもそのままに記録/再生
4つのプッシュスイッチで4つのメモリーチャンネルを使い分け、さらに、シフトスイッチのON/OFF切替で、その2倍、8チャンネルが使えます。
・休止時の電流は10μA未満で、スイッチを切らなくても良い(スリープ+α)
などの特長は変らず、そこに次のような特長を加えました。
・アイアンビックはモードA/Bを切り替えられる
・エレバグと複式モードでは、ノイズマスキングモードを搭載。従来の高速モードと切り替えられる。
これにより、バグキーのカスレも除去できる
(ノイズマスキングについては、弊DJキーヤーDJ4A31型 (リンクはこちら(ブラウザで戻って下さい)に解説があります。
ノイズマスキングモードでは、パドルの少々のノイズは、無かったような符号が出力されます。hi.
スピード設定を合せ、手動キーの入力を、長点パドルの代わりに入力すると、ノイズが除去された信号が出力されます。
バグキーを入力に繋ぐと、カスレが除去されます。
・パドルやスイッチのノイズに強いプログラムを導入
・本格的な低電圧用マイコン(1.8Vまで動作する)を使用。リアルタイム動作であれば、1.8Vまで使える。
(EEPROMを24AA256に替えれば、メモリーの記録/再生も1.8Vまで出来る)
回路は、下図の通りです。

え?! 8チャンネルエレバグと同じ回路? はい。マイコンと中のソフトウェアが変っています。
マイコンには、低電圧仕様のPIC16LF1827を用います。
EEPROMは24LC256ですが、これを24AA256にすれば、装置を1.8Vで動作させることが出来ます。
モード切替には2回路4接点のロータリースイッチを使います。
これで、パネル面から全てのモードにすぐ切替えができます。
複式キーモードが不要の場合は、ON-OFF-ONのトグルスイッチを使い、R6とR7からそれぞれ各ONの端子に繋ぎ、真ん中をGNDに繋げば、簡単に済みます。
マニュアルキー/パドルの入力コネクタは3極とし、マニュアルキー信号は長点入力に受け入れ、キーヤーに繋ぐか、バイパスするか切り替えられるようにすると便利です。
また、一応短点入力も受け入れて、キーヤーの短点入力につないでおきますと、ここにパドルを接続して、二つのパドルを使う事が出来ます。
SW5をやめて、単にパドルを並列接続でもかなり便利です。
図中、フェライトビーズが3ヶ所に入っています。しかしこれらは実績上、無くて良い事が判っており、ジャンパー線でつないでおけばOKです。
余程の回り込みがあった時は、小さいサイズのものを入れて下さい。
<製 作>
基板は残念ながらありません。
マイコンの頒布のご希望がありましたら、フォトエッチング用のパターンフィルムと部品の実装図を一緒にご提供する事が出来ます。
1からの製作の場合や、基板の製作がNGの場合は、8A型(リンクはこちら)をお奨めします。
CWレコーダーや、8型8チャンネルのエレバグキーをお持ちの場合は、簡単な改造とマイコンの取り替えで早変わり出来ます。hi.
改造の内容は、下図のオレンジ色の部分だけです。

マニュアルキー入力の所は、上段の回路図のように変えたり、単にパドルの入力から並列に繋いでも良いと思います。
マイコンと、EEPROMには、必ずソケットを用い、製作の最後に取り付けて下さい。
ダイオードの1S1588は、1SS178等の同等品に替えられます。
プッシュスイッチは、押しやすいようにケース上面に取付けるのが良いと思います。
私は、VR1とSW1、VR2とSW2をスイッチ付きVRにして、パネル面を簡素化しています。
VR2にはAカーブが良いのですが、手に入りにくくなりました。BカーブでもOKです。
電池は、私は単三(単四と値段が変わらず、容量が大きめで、入手しやすい)が好きなのですが、ケースの余裕により決めます。hi.
ここにNi-cd等の充電式電池を使ったり、外部電源を繋ぐ必要はありません。
電池は相当に長持ちします(私の場合、1年以上)。液漏れに注意の対象です。hi.
<使い方>
以下、8A型の説明とかなり重複しますが、重複を厭わず記載します。
― アイアンビックモード ―
アイアンビックモードの動作は、普通と何も変わりません。
最初の設定は、モードBになっています。PSW1を押しながら電源スイッチを入れると、モニターがAとビープして、モードAに変ります。
もう一度やるとBとビープしてモードBに戻り、以降同様に切り替わります。
モードAとBについては、DJキーヤーのページ(リンクはこちら)に説明があります。
― ノーマルモード ―
いわゆるULTIMATICモードです。8B21型では、切替えスイッチで選択します。
ダブルレバーパドルも、シングルレバーに変換して出力します。
長短点パドルを両押しすると、後で押した方の符号に切り替わります。
― エレバグモード ―
エレバグモードに切り替え、長点パドルを長く押してください。押している間、信号が出つづける事を確認します。
この長い長点を確かめたら、長短点が混じった、K、C、Xなどを打ってみて下さい。バグキー風の符号が出てきます。
長短点各符号の間には、自動的に短点1個分のスペースが挿入されるので、パドルをサッと動かしても、うまい具合にスペースが取れている事が判ると思います。
これは、私が1987年にCQ誌に発表した”エレバグキーの製作”の時から継続している、エレバグキーの最も重要な基本機能です。最近、”オートスペーシング”という言葉を聴くようになりました。うまいネーミングだと思います(私も、この言葉を使わせてもらおう。hi.)。
またY、M、O、1など、長点が続く符号を打ってみます。慣れてくると、ちょっと気分のこもった信号が出せるようになります。了解のR、最後のVAなど、ちょっと長めの長点を試して見ましょう。
― 複式モード ―
8B21型では、切替えスイッチで選択します。
長点パドルも短点パドルも区別なく、自由長さの長点として扱い、複式キーとして動作します。
複式モードでも、符号同士の間にはオートスペーシングで短点分のスペースが入りますので、ネバリが減ります。hi.
― ノイズマスキングモード ―
エレバグで最初の設定は、ノイズマスキングモードになっています。
パドル自体のノイズが判っている場合や、長点入力にバグキーを繋いだ方は、キーヤーの出力が平坦な事に気がつかれるかもしれません。
しかし、余りに粗いノイズが来た場合、キーヤーは断続した信号として扱い、”オートスペーシング”で複数の符号が出力される可能性があります。
ここまでひどい接点状態にはしないでおきましょう。hi.
PSW2を押しながら電源スイッチを入れると、モニターがHSとビープして、高速モード(従来方式)に変わります。再度やると、NMとビープしてノイズマスキングモードに戻り、以降同様に切り替わります。
― ダブルレバーパドル ―
ダブルレバーのパドルは、エレバグモードではソフトウェアでシングルレバーに変換しており、問題無く使えます。
この時、両方のレバーを押すと、後で押した方の符号に置き換わります。
エレバグモードで、長点を押しながら途中で短点も押し、KやX、逆にRやP、二回押してARなど出す事も出来ます(スクイズ操作)が、余りお奨めしません。
アイアンビックやバグキーが打てなくなりそうです。hi.
― ファンクション ―
ファンクション設定の方法は、こちらのリンク を参照して下さい。(ブラウザで戻って下さい)
PSW1と2を同時に長押しするとコマンドモードになり、モニターが”?”をビープします。ファンクションの設定方法を参照して、該当のPSWを長押しすると”R”とビープし、ファンクションがONとなり、短く押すと”N”とビープし、OFFになります。
ファンクション設定には、リピートモード、自動CQなどがあります。
自動CQをONにして、PSW2を押すとCQが出力されます。但し、事前にファンクションのシフト+PSW2で、コールサインを記録しておきます。
シフトスイッチをONにしてPSW2を押すと、CQホレが出力されます。
8B型では、8A型と異なり、ノーマルキーと複式は切替えスイッチで選択するので、ファンクションでのこれらの設定はありません。
一方、下記のDeChatterモードの設定は、ファンクションで、シフト+PSW3で単独にON/OFFできます。
間違ってコマンドモードになり、”?”とビープした場合は、長点パドルを押すか、PSW1と2を同時におせば、”T”とビープして元に戻ります。
PSW1と2を同時に押しながら電源スイッチを入れると、全てのファンクションがクリアされます。
― バグキーのカスレなどの除去 ―
エレバグでノイズマスキングモードに設定し、予め短点の速度をバグキーなどの速度より少し速くします。
長点入力にバグキーなどを接続し、打鍵します。
キーヤー出力からは、カスレがとれていると思います。ノイズマスキング機能の効果です。
縦振れキー等からもチャタリングが出る事があります。これも、上記同様に除去可能です。
但し、前記の通り、余りに粗いノイズが来た場合、キーヤーは断続した信号として扱い、”オートスペーシング”で複数の符号が出力される可能性があります。
やはり、接点クリーニングは基本ですね。hi.
<DeChatterモード>
DeChatterは、ノイズマスキング機能の一種です。8B21型マイコンの中の、DC8B21というバージョンに組込みました。
符号の後のスペーシングを、短い方にも自由な長さに出来るようにプログラミングしました。とは言っても、短点の半分にも満たない極端な短さにはしません。
ノイズをマスキングしてカスレやチャタリングを除去しながら、符号やスペーシングは打鍵にほぼ追従して、元の符号を再現します。
一方で極端に短いスペースは防止します。
何だか”夢のような”モードですね。hi.
― 使い方 ―
DeChatterモードは、8B21型マイコンの中の、DC8B21というバージョンに搭載されています。
(その他の機能は、8B21型と同じです。)
コマンドモードで、シフトスイッチをONにして、PSW3を長押しすると、モニターが”R”とビープしてDeChatterモードがONとなります。OFFにするときは、前記のPSW3を短く押します。モニターは”N”とビープします。
まず、エレバグでノイズマスキングモードに設定し、短点を打鍵速度と大まかに同じ位の速さにします。
そこで、上記DeChatterの設定を行います。
長点入力にバグキーなどを接続し、打鍵します。
キーヤー出力からは、カスレなどがとれていると思います。
また、打鍵とほぼ同じ符号がキーヤーから出力され、打鍵信号の味わいがほぼそのままと思います。
― DeChatterモードでパドルを打ってみる! ―
DeChatterモードにしてパドルを打ってみると・・・。
符号間のスペースが短くも広くもなり、バグキーの味わいとなります。
このスペースも極端に短いものにはならず、聞き取りやすさが余り損なわれません。
一度お試しの程!
― 二つ目の入力コネクタ ―
DeChatterモードを使う時、パドルの入力コネクタ1個ではなく、同様のパドルのコネクタ、または長点の入力コネクタを増設しておいた方が便利です。
1個目のコネクタと並列でOKです。
パドルを複数お持ちの場合、両方を繋いでおくのも便利ですね。
<メッセージメモリーの使い方>
シフトスイッチをまずOFFにします。
プッシュスイッチ(どれでも良い)を2秒くらい押すと、キーヤーがR BTを出力します。これで、メモリーの記録モードとなります。以前の記録も、この時点で消されます。
そうしたら、必要なメッセージを打ち込みます。記録を開始したときのモードで、記録終了まで記録されます。打ち込みが終わったら、プッシュスイッチを押します。すると、キーヤーはARを出力して、記録を終了します。
もし、BTが出力された後、何も打ち込まずにプッシュスイッチを押した場合、元の記録がキャンセルされただけで終わります。
いずれのプッシュスイッチも全く同じ機能で、異なるチャンネルで動作しています。
メッセージを再生、送信するには、必要なチャンネルのプッシュスイッチを押すだけです。
途中でメッセージを終わらせたい場合は、長点パドルを押すか、PSW1と2を同時に押します。
シフトスイッチをONにすると、先程のプッシュスイッチが、全て別のチャンネルを起動します。
欧文と和文、平常用とコンテスト用などに使い分けるのも面白いと思います。
― ポーズ ―
メッセージを再生中にどれかのPSWをおすと、再生がそこで停止し(ポーズ)、一時的にパドル操作が出来るようになります。パドル操作を終えるか、或いはそのままどれかのPSWを押すと、また続きの再生に戻ります。
ポーズは、定型メッセージに何かを挿入したいとき、(QRZ ”JA2” ?とか)などに使えます。
ポーズでは、再生が終わっていないので、注意します。
― DeChatterモードについて ―
メッセージメモリーには、DeChatterモードはありません。
ハンドキーそのものを記録したい場合には、設定スピードを打鍵より速くし、エレバグでHS(高速)モードの設定で記録/再生して下さい。
(CWレコーダーのやり方)
<あとがき>
エレバグモードでメッセージメモリーを使ってみると、テープレコーダーのようです。調子のよい時は、うまい信号が、へたな時は、その通りに再生されます。
ワード間の スペースも、操作の通りに再現されるので、アイアンビックモードのメモリーでも、「こんな風に打ったんじゃないのに」といった、期待はずれが少なくなりました。hi,hi.
ひとつおためしを!
プログラム焼き付け済みのPICマイコンを頒布しています。
ご質問、基板パターン図のご依頼等も、受け付けています。
筆者まで、e-mailをどうぞ。
以前CQ誌に発表したCWレコーダーなど、4チャンネルメモリーのエレバグキーは、上記の通り、8チャンネルの8B型にアップデート出来ます。
以前の8チャンネル版も、同様にアップデート出来ます。これらいずれも、お問い合わせ下さい。
NAND(74HC09)が要らない
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