エレバグモードのメモリーが12チャンネル!!
パドルやスイッチのノイズに強くなった

エレバグキー9A20型



       12ch エレバグモードメモリーの9A20型


最初にキースキャン方式でメッセージメモリーを増強したのは、6チャンネルの9型でした。自動CQなど便利なファンクションを搭載し、CQ誌の2005年4月号に、12チャンネルに増強した9A型2006年3月号に掲載されました。

今回、8A21型に採用したノイズマスキング方式を12チャンネルの9A型にも採用し、エレバグモード、複式モードでのパドルのノイズを除去できるものにしました。エレバグキー9A20型です。
ノイズマスキング方式には、弊DJキーヤーDJ4A31型 (リンクはこちら(ブラウザで戻って下さい) で紹介した手法が用いられています。
8A21型と同じく、エレバグモードで長点パドル入力にバグキーなど手動キーを繋ぐと、カスレなどノイズが除去されます。

同様にアイアンビックではモードAとBを切り替えられます。(従来はモードB)

メッセージメモリーは、エレバグモードの信号も、アイアンビックの信号も、そのモードのままメモリーに記録/再生できます。
字間、ワード間のスペースも、入力のまま記録/再生されます。
6つのプッシュスイッチで6つのメモリーチャンネルを使い分け、さらに、シフトスイッチのON/OFF切替で、その2倍、12チャンネルが使えます。

それから、弊エレバグキーの基本機能として、
休止時の消費電流を10μA未満に押さえています(スリープ+α)
パドルから手を放して、1~2秒でスリープモードとなり、打鍵を始めると、瞬時に復帰します。
このため、電源スイッチを切る必要は、余りありません。hi.

回路は、下図の通りです。



既に12チャンネルのエレバグキー9A型をお使いの場合には、PICマイコンを9A20型に差し替えるだけで、バージョンアップできます。
6チャンネルの9型の場合も、回路図中の緑の一点鎖線内の回路を増設すれば、マイコンの差し替えでバージョンアップ出来ます。

図中、フェライトビーズが3ヶ所に入っています。しかしこれらは実績上、無くて良い事が判っており、ジャンパー線でつないでおけばOKです。
余程の回り込みがあった時は、小さいサイズのものを入れて下さい。

<製 作>

基板の、部品面から見た組立図と、部品表を こちらのリンク に示します(ブラウザで戻って下さい)。.
マイコンと、EEPROMには、必ずソケットを用い、製作の最後に取り付けて下さい。
ダイオードの1S1588は、1SS178等の同等品に替えられます。

図にパドルは一つしか描いていませんが、入力コネクタを2つ付けておくと、別のパドルも繋ぎ、或いは手動キーを長点側に繋いで共用でき、ノイズマスキングモードで処理する事も出来ます。

プッシュスイッチは、押しやすいようにケース上面に取付けるのが良いと思います。
私は、VR1とSW1、VR2とSW2をスイッチ付きVRにして、パネル面を簡素化しています。

VR2にはAカーブが良いのですが、手に入りにくくなりました。BカーブでもOKです。

電池は、私は単三(単四と値段が変わらず、容量が大きめで、入手しやすい)が好きなのですが、ケースの余裕により決めます。hi.
ここにNi-cd等の充電式電池を使ったり、外部電源を繋ぐ必要はありません。
電池は相当に長持ちします(私の場合、1年以上)。液漏れに注意の対象です。hi.

<使い方>

― アイアンビックモード ―
アイアンビックモードの動作は、普通と何も変わりません。
最初の設定は、モードBになっています。PSW1を押しながら電源スイッチを入れると、モニターがAとビープして、モードAに変ります。
もう一度やるとBとビープしてモードBに戻り、以降同様に切り替わります。
モードAとBについては、DJキーヤーのページ(リンクはこちら)に説明があります。

― エレバグモード ―
エレバグモードに切り替え、長点パドルを長く押してください。押している間、信号が出つづける事を確認します。
この長い長点を確かめたら、長短点が混じった、K、C、Xなどを打ってみて下さい。バグキー風の符号が出てきます。
長短点各符号の間には、自動的に短点1個分のスペースが挿入されるので、パドルをサッと動かしても、うまい具合にスペースが取れている事が判ると思います。
これは、私が1987年にCQ誌に発表した”エレバグキーの製作”の時から継続している、エレバグキーの最も重要な基本機能です。最近、”オートスペーシング”と呼ばれています。

またY、M、O、1など、長点が続く符号を打ってみます。慣れてくると、ちょっと気分のこもった信号が出せるようになります。了解のR、最後のVAなど、ちょっと長めの長点を試して見ましょう。

― ノーマルモードと複式モード ―
ノーマル(ULTIMATIC)モードでは、ダブルレバーパドルをシングルに変換します。交互にスクイーズして動作を確かめましょう。
複式キーモードでは、短点パドルも長点と同様に働きます。複式モードでも、オートスペーシングが働きます。
またこれらのモードでも、信号はそのままのモードでメッセージメモリーに記録/再生されます。

― ノイズマスキングモード ―
エレバグで最初の設定は、ノイズマスキングモードになっています。
パドル自体のノイズが判っている場合や、長点入力にバグキーを繋いだ方は、キーヤーの出力が平坦な事に気がつかれるかもしれません。
しかし、余りに粗いノイズが来た場合、キーヤーは断続した信号として扱い、”オートスペーシング”で複数の符号が出力される可能性があります。
ここまでひどい接点状態にはしないでおきましょう。hi.

PSW2を押しながら電源スイッチを入れると、モニターがHSとビープして、高速モード(従来方式)に変わります。再度やると、NMとビープしてノイズマスキングモードに戻り、以降同様に切り替わります。

― ダブルレバーパドル ―
ダブルレバーのパドルは、エレバグモードではソフトウェアでシングルレバーに変換しており、問題無く使えます。
この時、両方のレバーを押すと、後で押した方の符号に置き換わります。
エレバグモードで、長点を押しながら途中で短点も押し、KやX、逆にRやP、二回押してARなど出す事も出来ます(スクイズ操作)が、余りお奨めしません。
アイアンビックやバグキーが打てなくなりそうです。hi.

― ファンクション ―
ファンクション設定の方法は、こちらのリンク を参照して下さい。(ブラウザで戻って下さい)
PSW1と2を同時に長押しするとコマンドモードになり、モニターが”?”をビープします。ファンクションの設定方法を参照して、該当のPSWを長押しすると”R”とビープし、ファンクションがONとなり、短く押すと”N”とビープし、OFFになります。
ファンクション設定には、リピートモード、自動CQなどがあります。
自動CQをONにして、PSW2を押すとCQが出力されます。但し、事前にファンクションのシフト+PSW4で、コールサインを記録しておきます。
シフトスイッチをONにしてPSW2を押すと、CQホレが出力されます。

間違ってコマンドモードになり、”?”とビープした場合は、長点パドルを押すか、PSW1と2を同時におせば、”T”とビープして元に戻ります。

PSW1と2を同時に押しながら電源スイッチを入れると、全てのファンクションがクリアされます。

― バグキーのカスレなどの除去 ―
エレバグでノイズマスキングモードに設定し、予め短点の速度をバグキーなどの速度より少し速くします。
長点入力にバグキーなどを接続し、打鍵します。
キーヤー出力からは、カスレがとれていると思います。ノイズマスキング機能の効果です。
縦振れキー等からもチャタリングが出る事があります。これも、上記同様に除去可能です。

但し、前記の通り、余りに粗いノイズが来た場合、キーヤーは断続した信号として扱い、”オートスペーシング”で複数の符号が出力される可能性があります。
やはり、接点クリーニングは基本ですね。hi.

<DeChatterモード>
DeChatterは、ノイズマスキング機能の一種です。

符号の後のスペーシングを、短い方にも自由な長さに出来るようにプログラミングしました。とは言っても、短点の半分にも満たない極端な短さにはしません。
ノイズをマスキングしてカスレやチャタリングを除去しながら、符号やスペーシングは打鍵にほぼ追従して、元の符号を再現します。
一方で極端に短いスペースは防止します。
都合の良いモードですね。hi.

― 使い方 ―
ファンクションの設定で、シフトスイッチがONでPSW5を押したときに設定されます。

まず、エレバグでノイズマスキングモードに設定し、短点を打鍵速度と大まかに同じ位の速さにします。
そこで、上記DeChatterの設定を行います。
長点入力にバグキーなどを接続し、打鍵します。
キーヤー出力からは、カスレなどがとれていると思います。
また、打鍵とほぼ同じ符号がキーヤーから出力され、打鍵信号の味わいがほぼそのままと思います。

終われば、DeChatterに設定をoffに戻して下さい。

― DeChatterモードでパドルを打ってみる! ―
DeChatterモードにしてパドルを打ってみると・・・。
符号間のスペースが短くも広くもなり、バグキーの味わいとなります。
このスペースも極端に短いものにはならず、聞き取りやすさが余り損なわれません。
一度お試しの程!

― 二つ目の入力コネクタ ―
DeChatterモードを使う時、パドルの入力コネクタ1個ではなく、同様のパドルのコネクタ、または長点の入力コネクタを増設しておいた方が便利です。
1個目のコネクタと並列でOKです。
パドルを複数お持ちの場合、両方を繋いでおくのも便利ですね。

<メッセージメモリーの使い方>
シフトスイッチをまずOFFにします。
プッシュスイッチ(どれでも良い)を2秒くらい押すと、キーヤーがR BTを出力します。これで、メモリーの記録モードとなります。以前の記録も、この時点で消されます。
そうしたら、必要なメッセージを打ち込みます。記録を開始したときのモードで、記録終了まで記録されます。打ち込みが終わったら、プッシュスイッチを押します。すると、キーヤーはARを出力して、記録を終了します。
もし、BTが出力された後、何も打ち込まずにプッシュスイッチを押した場合、元の記録がキャンセルされただけで終わります。

いずれのプッシュスイッチも全く同じ機能で、異なるチャンネルで動作しています。
メッセージを再生、送信するには、必要なチャンネルのプッシュスイッチを押すだけです。
途中でメッセージを終わらせたい場合は、長点パドルを押すか、PSW1と2を同時に押します。

シフトスイッチをONにすると、先程のプッシュスイッチが、全て別のチャンネルを起動します。
欧文と和文、平常用とコンテスト用などに使い分けるのも面白いと思います。

― ポーズ ―
メッセージを再生中にどれかのPSWをおすと、再生がそこで停止し(ポーズ)、一時的にパドル操作が出来るようになります。パドル操作を終えるか、或いはそのままどれかのPSWを押すと、また続きの再生に戻ります。
ポーズは、定型メッセージに何かを挿入したいとき、(QRZ ”JA2” ?とか)などに使えます。
ポーズでは、再生が終わっていないので、注意します。

― DeChatterモードについて ―
メッセージメモリーには、DeChatterモードはありません。
ハンドキーそのものを記録したい場合には、設定スピードを打鍵より速くし、エレバグでHS(高速)モードの設定で記録/再生して下さい。
(CWレコーダーのやり方)

<あとがき>
エレバグモードでメッセージメモリーを使ってみると、テープレコーダーのようです。調子のよい時は、うまい信号が、へたな時は、その通りに再生されます。
ワード間の スペースも、操作の通りに再現されるので、アイアンビックモードのメモリーでも、「こんな風に打ったんじゃないのに」といった、期待はずれが少なくなりました。hi,hi.

ひとつおためしを!

プログラム焼き付け済みのPICマイコンを頒布しています。
ご質問、基板パターン図のご依頼等も、受け付けています。
筆者まで、e-mailをどうぞ。


以前CQ誌に発表した6チャンネルメモリーの9型は、簡単な改造とマイコンの差し替えで、12チャンネルの9A型の場合はマイコンの差し替えだけで、9A20型にアップデート出来ます。


NAND(74HC09)が要らない
8A21型へのリンクはこちら

CWレコーダー,4チャンネル版からもアップデート!
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エレバグキー製作のヒント

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